ども、イマシタです。
10年以上キャンプやってます。
料理が趣味という事もあって、どうしてもキャンプ飯にはこだわりたいんですね。
でも、キャンプ場なんかの野外では、使い慣れたキッチンの作業というわけにもいかないし、凝った料理を作るのは一苦労。
そんな経験をされた方多いんじゃないでしょうか?
僕も最初のころはそうでした。
だから、BBQやカレーなんかの定番料理が多かったんですが、それじゃあ、ちょっと物足りない。
そんな中で、ちょっと手を加えたり、ちょっと下ごしらえの手間はかかるけど、グループキャンプなんかで料理をふるまうときに目立つ料理を3つご紹介します。
- 他のキャンパーがしてない料理を作ってみたい
- いつもと違うキャンプ飯が食べたい
- キャンプ飯のバリエーションを増やしたい
そういった方には参考になるかもしれません!
イマシタ風鶏ハム
鶏むね肉をジューシーに作ることができるという事で一時期流行りましたよね?
知らない方に説明をしておくと、鶏の胸肉を低温調理することで肉に火が通りすぎず、鶏むね肉を焼いたり煮たりしたときのぱさぱさ感をなくす調理法です。
知ってました?
お肉って大体60℃~70℃くらいからたんぱく質が固まって固くなっていくんですって。
じゃあ、低い温度で調理すればいいのかというと、そうでもない。
お肉の中には大腸菌やサルモネラ菌などがいる場合があるのです。
こいつらを殺菌せにゃあいかん!
これもいろんな人がいろんなこと言ってますし肉の種類や大きさにによっても温度が変わってきますが、がそれぞれの意見を合わせると55℃を4時間以上というのが多いです。
鶏むね肉は比較的火が通りやすいので僕は60℃で1時間を目安にしています。
うちは電磁調理器の温度設定でやってます。
無い方は炊飯器を使うのをお勧めしますこれも豆知識なんですが、炊飯器の保温の温度が大体70℃くらいらしいです。
プロ仕様で仕上げたいという方は「ボニーク」という低温調理機が人気があります。
で、ここまでだと
それ普通の鳥ハムじゃん!どこがイマシタ流なんだよ!
という声が聞こえてきそうですがここからです!
昆布巻き風にします!
イマシタ流鳥ハムの作り方
材料
- 鶏むね肉 1枚
- 昆布 2枚
- 塩コショウ(ハーブソルトでも可)
たったこれだけ!
用意するもの
- 大き目の鍋
- ジップロック的なもの
- 温度調節のできる調理器
- ストロー(あれば)
これだけ!
つくり方
①まずは大きめの鍋に水を張り、ある程度の温度まで温めておきます。
僕は給湯器の温度設定を60℃にしたお湯を使います。
②鶏むね肉皮をはぎ軽く塩コショウをします。
③昆布で鶏むね肉を挟みます。
この時全体を覆う必要はないで、昆布の大きさで構いません。
④ジップロック的なものに鶏むね肉を入れお世の中に入れます。この時ストローを入れ、ストローのところまでジップを閉めておきましょう。
⑤ストローで中の空気を抜いて真空状態に近くします。
ストローがないときは直に口で吸い込むという方法がありますが、これはストローで吸い取った状態を知らないと空気が残ってしまうので、初めはストローを使うのをお勧めします。
真空状態にするのは、熱をまんべんなく通すためです。空気が入っていると熱の伝わり方が悪くなります。完全に抜くには真空調理機などが必要になりますので、ちょっと残るくらいは大丈夫です。
⑥そのまま60℃で1時間過熱します。
⑦粗熱をとり冷蔵庫で寝かす
⑧食べる直前に昆布を外し切り分けます。
これをキャンプ場でやるのもいいですけど、1日くらい寝かせた方がおいしいように感じます。
ぼくは前の日に作って粗熱をとり、冷蔵庫に冷やしたものをキャンプに持って行く感じです。
注意点
必ず昆布は外してください!
以前
この昆布捨てるのもったいないなぁ。これは鶏の出汁とかも入ってんじゃね?いい出汁取れるかも、イヒヒヒヒ
と思い煮だしてみたら、昆布だけで出汁を取った時には考えられない位の灰汁が出て、生臭い感じの出汁でとても食べられたもんじゃありませんでした。
僕が思うに、昆布巻きにすると加熱中に鶏肉の中の水分や余計なものを昆布が吸収し、かつ、昆布のうまみが鶏肉に吸収されるんじゃないかと。
なので、昆布は外すことをお勧めします。
食べ方
鳥ハム自体には塩コショウしかしてませんから、何かソースをつけて食べることをお勧めします。
僕は酒の当てにするため「ねり梅」が好きです。
娘は市販の「焼き鳥のたれ」がお好み。
和風ドレッシングなんかもよく合います。
昆布が鶏肉に含まれていた余分な水分(アンモニアや臭みなど)を吸いとってくれて、そのうえ上質なジューシーさは保ちつ後けることができる低温調理の鶏ハム。
一度食べたら病みつきになること間違いなしですよ!
イマシタ流南国風カレー
なんだよ!もう、カレーかよ!キャンプでカレーって普通じゃん!
そういうなかれ!ちょっとした手間で本格カレーがキャンプで作れます!
決め手はスープストックとココナッツミルク!
僕は料理が好きなのでセロリや大根の葉っぱ、残り物の料理に使わない野菜などを煮出してスープストック作って冷凍してるんですね。
そこからスープやカレーなどの出汁に使うんですが、今回はカレー用のスープストックを作っておいて冷凍して持って行くという方法で説明します。
イマシタ流南国カレーの作り方
スープストック材料
- 鶏手羽もと 4~5本
- セロリの葉っぱ部分 ざっくり1本分
- 玉ねぎ 2玉
- 人参 2本
- ローリエ(なければお好みのハーブ。市販のブーケガルニとかもおすすめ)
- 残り物の野菜
スープストックにじゃがいもはお勧めしません。冷凍すると変なぼそぼそ感が出ます。じゃがいもはキャンプ場での調理の時に入れてください。
材料を入れ込んで、煮込んでください。水の量は適当に、あとで小分けするときに必要な分を図って小分けします。
僕は圧力鍋で20~30分煮込みます。手間を惜しまない方は一度沸騰するまで圧力はかけず(普通の鍋蓋を使うという事)灰汁取りを丁寧にすると、味は格段に上がります。
粗熱が取れたら手羽元の骨をとりだし、キャンプで使う量に小分けして冷凍しておく。
これで、スープストックの準備は完了です。
カレーの材料
- 豚牛合挽肉 300グラムくらい
- じゃがいも 2~3個
- ココナッツミルク 1缶
- 市販のカレールー できれば違うメーカーの2種類
- 市販のチャツネ
- 市販の炒め玉ねぎ
- ※パプリカ
- ※ブロッコリー
- ※ナス
ここは結構お好みでいいです。合い挽きじゃなくてもいいし、ジャガイモ入れなくていいし、入れたいもの入れていいですよ!
まあ、上の材料で説明していきます。
①合い挽き肉を炒める。
②適当な大きさに切ったじゃがいもを入れ炒める
③ある程度炒めたら冷凍してあるスープストックを入れる。
始める前に出しておいてもいいですが、キャンプでは保冷剤として使えるので、僕はぎりぎりまでクーラーボックスに入れておきます。
④丁寧に灰汁取りする。
これでおいしさは段違いになります。
⑤チャツネ、炒め玉ねぎを入れる
手をかけるところはかけ、手を抜くところは思い切り手を抜きます。炒め玉ねぎ時間かかるんだもん。
⑥ある程度に込んだらいったん火からおろし、カレールーを入れる。カレールーが溶けたら火に戻す
僕は大体2つのメーカーのカレールーを入れます。
⑦ココナッツミルクを入れる
あまり早く入れるとココナッツミルクの風味が飛んでしまうような気がするので僕はカレールーの後に入れるようにしています。
⑧煮込んでる間に※の野菜を別で炒めておく
これもお好みですが、このような野菜はある程度歯ごたえが欲しいので僕は一緒には煮込まないです。
⑨盛り付け
ココナッツの香りで南国気分を味わうことができる一品!
スープストックを冷凍して持って行くことで、下準備には時間がかかりますが、キャンプ場での手間はぐんと省けます。おまけに、保冷材の代わりにもなるのでこの方法はお勧めです。
イマシタ流熟成肉のローストポーク
これは食べ応え満点!下ごしらえに時間はかかりますが、その時間もキャンプの楽しみ方と考えて、一つ!
熟成肉を食べたことがある方なら、生肉にはない芳醇な香りと味を忘れられないと思います。
本格的な熟成肉を作ろうと思ったら準備に2週間から2か月かかるといわれています。しかも衛生的にある程度の設備をそろえないといけません。
もちろん、僕はそんなことはできません。
でも熟成肉は食べたい。
素人が簡単に熟成肉を作ることができないか?
できるんです!
それも1週間と時間短縮で!
今回は豚肉で説明しますが、牛肉でも基本同じ作り方です。
イマシタ流豚肉の熟成肉の作り方
材料
- 豚肩ロースブロック 600g
- ハチミツ 大さじ1
- ハーブ塩 18g
- ナンプラー 適量
まあ、こんな感じ。
そしてイマシタ流熟成肉に欠かせないのがピチットシート
ピチットシートは、水あめの浸透圧と半透膜の分子選択性を利用し た食品用脱水シートです。 水分(遊離水)や生臭み成分(アンモニア、トリメチルアミンなど)は、 分子が小さいためピチットに吸収されます。 分子が大きい旨み成分(アミノ酸、核酸など)は、半透膜を透過できず 素材(肉・魚)に残ります。
https://www.okamoto-inc.jp/assets/files/prdct_b05_c_pititto.pdf より引用
要は肉の中から水分を強制的に抜き取り、肉のうまみは残すことができるという優れもの!
もう、これ、絶対おすすめです!
作り方
※衛生面には細心の注意を払ってください。僕はビニール手袋をはめ、素手では触らないようにしています。
①豚肉にフォークで無数の穴をあける
②豚肉にハチミツをまんべんなく塗り、ラップで包み一晩冷蔵庫で寝かせる
ハチミツを塗るのは肉を柔らかくするためです。
一晩寝かせると余計なドロップが出ます。
③一晩寝かせた豚肉にハーブ塩とナンプラーを塗りラップに包んで一晩冷蔵庫で寝かせる
ハーブ塩はお好みで。僕は内にタイムとローズマリーが植わっているのでそれを細かく刻んで混ぜています。
塩の量は肉の重さの3パーセントが目安です。ただ、長期保存するわけではないので多少少なくても構いません。
ナンプラーを塗るのは、以前、本物の熟成肉を食べた時、微かにナンプラーの匂いがしたので塗っています。より本物に近づけるための一工夫です。
巻いてるのはラップです。ピチットシートではありません
④③の肉にピチットシートを巻き、その上からラップで包み2晩冷蔵庫で寝かせる
一日ごとに天地をひっくり返してあげるといいでしょう。
なるべく隙間なく巻きましょう
2日間寝かせた豚肉。
いい感じでなじんでいるのがわかります。
下にたまってるのが豚肉彼出た水分です。
⑤新しいピチットシートに取り換え、三日間冷蔵庫で寝かせる
この作業は好みですが、より肉が引き締まる気がします。なので省いても構いません。
2日間寝かせたものを新しいピチットシートで包みます。
さらに2日間寝かせた豚肉
2日しか寝かせてない肉と4日寝かせた肉では一回りくらい締まった感じです。
同じお皿なんで比べてみてください。
上の写真は2回目で出た水分。
結構あります。
これで完成です。長く寝かせれば寝かす程熟成は進みますが、これ以上すると干物みたいな感じになるので5日から7日というのがおすすめです。
今はただの熟成肉です。
これからローストポークになっていきます!
この熟成肉をダッチオーブンでローストポークにする手もありますが今日は違う方法で。
イマシタ流ローストポークの作り方
ここでも低温調理で作ります。
注意することは豚肉は火が通りにくいです。調理する前に豚肉を冷蔵庫から出して常温に戻しておいてください。
僕は電子レンジの生解凍を使って時間短縮しています。機種によって違うと思うので、ご自分に合った時間をお調べください。
①常温に戻した豚肉をジップロック的なものに入れ、空気を抜き加熱する。
詳しいやり方は鶏ハムのところを見てください。
今回実験的にピチットシートを巻いたまま過熱しました。
僕は55度に設定して最低6時間は過熱します。
②粗熱をとり冷蔵庫で冷やす
僕はキャンプに出掛ける朝に出来上がることを逆算して仕込み、そのままキャンプに持って行きます。
一度冷やすどうしても肉が硬くなるからです。
※クーラーボックスにも入れません。
熟成肉ではない場合はかなり水分が出ます。その水分はソースに使えるので一緒に持って行ってください。
ここからはキャンプ場での作業になります。
③肉の表面に焼き色を付ける
フライパンでも炭火でも構いません。フライパンでする場合はオリーブオイルや無塩バターを使うといい焼き色が付きます。
一度火は通っているため中に火を通すことが目的ではありません。いい焼き色を目安にしましょう。
④アルミホイルに包んで、肉を15分くらい寝かせる
⑤薄く切って盛り付ける
ほんのりピンク色でもちゃんと火は通ってます。
切った時に汁がこぼれてこないのが熟成された証。
しかもしっとりジューシーさは残したまま!
番外編
焼き色を付ける工程で、肉を集めに切ってポークステーキにする方法もあります。
その時も日は一度通ってますから両面に焼き色がつけば大丈夫です。
15分くらい寝かせることも忘れずに!
ソースはジャポネソースやハニーマスタードソースが合います。
でも、僕の一番のお気に入りは「岩塩」です!
今回はホットサンドにしてみました!
物撮りの才能があればおいしそうに見えるのに…
味は最高でした!
イマシタ流男のキャンプ飯3選!まとめ
いかがでしたか?
準備に時間をかけることで、キャンプ場での作業が減りつつ、本格的な料理が楽しめます。
イマシタ流鳥ハムはキャンプの定番メニューなんですが、誰が食べても「旨い」と絶賛してくれます!
ぜひ、皆さんもお試しください!
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